見え寸ってなに??看板デザイン制作
- 隆太 菅野
- 2021年8月17日
- 読了時間: 4分

看板のデザイン制作を行う時に必ずチェックしたい見え寸。
看板の印刷は大きなものが多いので後から「イメージと違った!?」ということが多々あります。デザインの制作には細心の注意が必要です!
そもそも・・・
看板の見え寸とは?
看板にセットした印刷物が実際に見える寸法のことです。
他にも言い方がありまう。
「有効表示寸法」
「デザイン寸法」
「表示寸法」
「原稿サイズ」
これらは全て同じ意味で「印刷面の内、看板内部に隠れることなく表から見ることができる領域」を指します。
その総称が「見える寸法=見え寸」です。
デザインが隠れる!?
見え寸があるということは印刷面の中に見えない部分、看板内部に隠れてしまう部分があります。なぜ、表からは見えない部分が発生してしまうのでしょうか?
その答えは看板の構造にあります。
看板本体に表示板をセットする看板の場合
一般的なスタンド看板は以下のような構造をしている看板がほとんどです。

ピンク色の斜線の箇所が看板のフレームの中に収まり、デザイン面が隠れてしまう箇所になります。※上下も同様にフレームの中に一部隠れます。
看板の筐体であるフレームに表示板を取り付ける形になります。 また、一般的なポスターフレームなどもこの形になります。
看板の見え寸はどうやって確認するの?
看板の見え寸は看板ごとに異なります。
同じ種類や用途、同じメーカーの看板でも見え寸はその看板ごとに決められています。
見え寸がある看板のデザイン方法
見え寸が設定されている看板の場合
文字や写真・イラストなどの表示内容は見え寸の内側に、背景色や背景画像、フチなしにしたい画像(ふち目一杯まで表現したい画像)は板面寸法で制作します。
看板デザインを作り始める前に見え寸をチェック
上記の例は少々極端な例ですが、看板デザインを行う際は、面板寸法で作ってその上で、必要な情報は見え寸内に余裕を持って収まるようにレイアウトする必要があります。
最初から見え寸でデータを製作すれば良いんじゃないの?
面板寸法でデザインを作成しても実際に見えるのは見え寸部分だけなので、「じゃあ、何もかも見え寸で作れば良いんじゃないの?」と思われがちですが・・・
背景にベタ(色)や画像があるデザインの場合、見え寸分しかデザインを制作していないと面板に貼り合わせた際に4辺に白い余白が出てしまいます。
この余白の部分は見え寸外なので理論上では隠れることになりますが、実際にはほんのちょっとのズレで白い余白が見えてしまいビジュアルを損ねてしまう恐れがありますので、背景色やフチなしにしたい画像は見え寸を超えて板面寸法(プラス3mm塗り足し)まで引き伸ばしておくと安心です。
見え寸がない看板もあるの?
看板によっては見え寸の設定がされていない看板があります。看板の印刷面がそのまま隠れることなく表示されるタイプの看板の場合、特段、見え寸は設定されていません。
この手の看板の場合、見え寸を意識する必要がないので面板寸法でデザインを制作することが可能です。
見え寸が設定されていなくても気を付けたいポイント
見え寸が設定されていない看板でも看板本体と表示板(印刷面)との取り付けのために印刷面の一部が隠れる場合があります。
例えば、ハトメ式のバナースタンドの場合、印刷物の4辺はどこにも隠れることなく表示されますが天地左右の四隅にはと目加工が入りますのでこの部分はデザインが隠れてしまいます。
一般的なのぼり旗も同様で、のぼり旗には「チチ」と呼ばれる耳を付けますのでのぼり旗自体は製作サイズ=見え寸なのですが、このチチの部分だけは避けてデザインする必要があります。
スタンド看板でもチャオのように基本的には面板寸法がそのまま見え寸になりますが、一部が本体フレームと表示板とのジョイントのためにデザインが隠れる場合があります。
いかがでしたでしょうか?
うっかり見え寸のことを忘れて板面寸法でデザインを印刷してしまうと表示内容の一部が欠けてしまい残念なことになってしまいます。
見え寸は、思い通りの看板に仕上げるために欠かせないデザイン要素のひとつです。
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